写真サイズ=80%

「新村農園」のTopページへ

日本の食料自給率向上に向けての提言
イラスト 食料自給率を向上させるにはどうすればよいのでしょう?


 日本の食料自給率は年々低下しています。 「食料自給率が低く、外国からの輸入に頼っているのは大量の水を輸入しているようなものだ。」と言っている評論家もいるそうです。 もし、食料の輸入がストップしたら、日本が食料危機になる危険性が十分に考えられます。
では、日本の食料自給率を向上させるにはどうすればよいのでしょうか?私なりの考えをいくつか書いてみました。

写真



(1)「地産・地消」に努める。

 「地産・地消」とは、その土地で生産された物をその地元(近辺)で消費すること。 生産者直売所の中には「知産・知消」という言葉を使っている所もあります。 知恵を使って工夫・研究しながら生産し、食べ方などにも知恵を使って(知恵を出して)工夫しながら消費するという意味だと思います。

(2)輸入品でなく国産品を!

 米や野菜・牛肉・豚肉など外国からの安い農産物や加工品の輸入が年々増え、日本の農業が深刻な打撃を受けています。 消費者が安い外国産の食料品を買いたくなる気持ちもわかりますが、そうなると日本の農家が打撃を受けて日本農業が衰退して行くことにつながります。 食料自給率が低い国は食料危機に見舞われる危険性が高くなります。

(3)農業へたずさわる人々の数を大幅に増やす!

「農業にたずさわる人々の数を増やす」ということは、何も専業農家や農業の専業事業者の数を増やすということではないと思います。 兼業農家でもいい、「定年帰農」や「脱サラ」で趣味の農業を始めるのも良し!日本の各地で広大な農地が「耕作放棄」などで荒れています。 年々、農業就業人口が減少して来ています。

(4)全国の大多数の世帯で家庭菜園が持てるような政策に転換する。

 家庭菜園を持ちたくても土地もない場所もない人達が、気軽に家庭菜園が持てるような制度の創設が望まれます。 畳1~2枚程度の狭い家庭菜園ではなく、もっと広い面積が欲しい人も、広い家庭菜園が手に入るような制度を創設することは可能だと思う。  休日に、ゴルフのクラブを振るのもいいけど、農作業で鍬(くわ)を振るのもいいのではないでしょうか。 また、お年寄りなどは、ゲートボールもたまにはいいけど、畑仕事で汗を流すのもいいのではないでしょうか。 また、休日に、スポーツをするのもいいけど、近くの家庭菜園で野菜畑を耕すのもいいのではないでしょうか?  私はいずれそのような時代が必ずやってくると思っています。そうしなければ毎日の食料にさえ困る事態が到来することも十分考えられます。 日本の国土の広大な面積をゴルフ場に転用してしまったツケがまわって来ることも考えられます。 広大な面積の農地や山林・耕作可能な土地がゴルフ場に転用されています。こんなにたくさんのゴルフ場はいらないと思う。  また、都市近郊にも耕作放棄になっている農地が何ヘクタールもあるのではなかろうか。 こういう土地を国や地方自治体の責任で(権限で)家庭菜園として活用できるような法整備も必要ではないでしょうか。

(5)食料自給率向上をためには地方重視の政治が大切

 大都会だけを重視して地方を切り捨てる政治ではなく、地方重視の政治に転換しないと日本の食料自給率も向上しないと思います。 現在、日本各地で過疎のために何百~何千カ所も集落が廃墟と化しているそうです。 これでは、ますます、地方の農村が弱くなっていくことでしょう。地方の農村が栄えていかないかぎり日本の食料自給率も向上しません。 地方の道路整備も大事ではないでしょうか。 私が住んでいるところは中都市近郊ですが、たまに田舎に釣りに行く時に、 「この辺は大変だな~!もっと道路を整備して行き来の時間短縮をしないとますます田舎が衰退して行くな~!」と思うことがよくあります。 狭い国土に1億人以上もの人々が暮らす日本の食料を支えるには、「地方を大事にし、地方の暮らしを豊かにするしか道はないだろう。」と思う。

(6)小数の大規模経営農家だけではなく、多数の小規模農家こそ大切!

 大規模経営農業を否定するわけではありませんが、少数の大規模農家に日本国民の食料生産を頼るよりも、 何千万人もの小規模零細農家とも力を合わせて日本の食料を生産していくことの方が大切ではなかろうか。 「小規模農家を切り捨てることは、日本という国が衰退の道を歩んでいくことに等しい。」と痛感しています。


「新村農園」のTopページへ